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老いた親を愛せますか? 岸見一郎

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■背景・目的

父と母の関係が悪く、喧嘩の絶えない家族に生まれ、ストレスに揉まれながら育った方もいらっしゃるかと思います。

 
それから時間が流れ、その父や母の介護をしなければならない時期に来る事になり、介護についてどう向き合っていったらいいのか考えさせられる時があると思います。

去年の10月、父が脳梗塞で突然倒れてしまいました。倒れて直ぐ病院に搬送出来れば良かったのですが、内は父と母の関係が悪く、家庭内別居でしたので、いつ倒れたのか分からず、倒れてる事が発覚するまで時間を要しての搬送でした。

命は取り止めた物の、脳の2/3は壊死してしまい、病院に運ばれた当初は植物人間状態でした。しかし、現在では、身体右半分が完全に麻痺し、言語障害を患ってしまった物の意識はしっかりするまでに回復しました。

しかし、母は父の介護をするにあたり、ストレスを抱えていました。それは、毎日のように見舞いに来ても、父は大声を出して、母を嫌うように追い払おうとします。毎日見舞いに行っても喜ばれないなら、いっそうの事、毎日の見舞いはやめてしまいたい。

だけれども、放っておく訳にも行きません。そんな中、母は父にどう向き合っていけばいいのか?介護の向き合い方を探索すべく、本書を手に取りました。

■気づき
➀介護を始める時には、最初から仲良くするというような高い目標を掲げないで、大きなトラブルは避け、平穏に暮らす事を目標にする事から始める。

➁「一日、寝ているのだったらこなくてもいいね」と父に言ったら、思いがけずこう答えました。「そんな事はない、お前がいてくれるから私は安心して眠れるのだ」…..じっとそばにいるだけではだめだと思うのは、価値を生産性でしか測らない社会の問題である。

➂忘れてしまった過去を思い出させようとしても甲斐はありません。父自身の言ってるように、一からやり直せばいいのです。毎日関係を更新しようと思い、関係を昨日からの続きとは見ないで、今日新しく始めるという心構えが要ります。

■所見
今日、3週間ぶりに父の居る特養に見舞いに行きました。母は、毎日通っていたのですが、行っても大きな声を出して、嫌がる態度を示すというので、私の事を認識して本当に私が来る事を嫌がっているのか確認して欲しいと言われました。

私と妹は、父の元に行き、しばらくベッドの横で座っていました。特に何の反応もないのですが、妹との話が少し煩いと嫌がる態度を示しました。

やっぱり、誰が居ても嫌がる態度を示すから、誰だか認識出来ていないんじゃないかと思った否や、帰りにまた来るねと手を握った時の事、私と妹には握ってくれましたが、母の手は振り払ったのでした。

病気を患うようになりながらも、父と母は仲良くなりませんが、父が嫌がる事を避けて、トラブルを避けて平穏な見舞いを繰り返していくしかないと感じました。

それから、見舞いは行っても何も話さないし、ただ黙って座って目を合わせるだけだから、意味がないのではと思っていました。しかし、何もやらなくても、一週間または二週間に一度でも、見舞いに行って寄り添う事により、父から喜んで貰える事を手を握り締めた時、父の表情から始めて感じました。
人は寄り添うだけでも、貢献感を持てるのだと感じた瞬間でした。

母の事については、とても辛い状況ではありますが、過去の事をいつも思い返し、過去に背負って来た父との問題をいつも繰り返し思い返して人生を歩んで来たと言っても過言ではありません。

しかし、過去は変えられないのだから、思い返しても意味がない事を理解し、特養に用がある時など、あまり自分が責任を背負ってやらなければならないと攻めずに、今日を新しく始めるという気持ちで、支障がない程度に父の距離を取りつつ、少しずつ責任を果たしていければいいのではないかと思いました。

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書評

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大林 寿行 View All

自動車部品メーカー2社を経て、現在、国内自動車メーカーのエンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」や「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆ではなく、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「ジャーナリストへの道」のFacebook page、ブログを立ち上げ、執筆に向けて記事を更新中。成長社会から成熟社会的へ変わる中、社会的な悩みにフォーカスし、読書や実体験を通じて問題解決に至るテーマとコンテンツ、自ら仕事を開拓出来るような道筋を配信。心と身体の健全化を図り、誰もが本当の自分と幸せを手に入れられる時代のきっかけづくりを目指す。

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