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ポルシェ ケイマン・ボクスター【ダックテールについて】

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ボクスター、ケイマンに乗られている方は、ダックテールに興味を持たれている方が多いのではないでしょうか?

特にボクスターのベースグレード、S、GTSは、可動式のリヤウイングですが、整流効果を意識した作りになっているので、ウイング自体はフラットな形状で、非常にシンプルになっています。

しかしながら、そのシンプルさが余計な飾り気がなくて良い視点もありますが、もう少しドラステックな印象が欲しいと思う事もあります。

そこで紹介するのが、TWLカーボンダックテールです。

価格は、113000円、台湾から日本への送料が約10000円、合計約12万円の商品ですが、ポルシェに付ける風格にあったアイテムなのかどうか知りたい所です。

素材は、焼入れしたドライカーボンではなく、真空引きしてバインダーをカーボン素材の継ぎ目に流し込んで固めたウエットカーボン。

外観の仕上がりは、形状を抽出に再現されており、標準でクリア塗装が施されています。

実際に、車体に付けてみるとどうなのか?

しっかりと違和感なく付くのかどうかも気になります。

詳細は、動画を見て頂けると分かりますが、ここでも以下書き記します。

まずは、チリ合わせの確認のため、純正のスポイラーを外して、ネジ穴の位置確認をしました。

この手のパーツでよくある事ですが、ダックテールを取り付ける付属のマウントとの取り付けネジ穴の位置がずれていました。

その穴の位置を合わせるべく、一度車体にマウントとダックテールをはわせて、穴の位置を合わせます。

位置が分かった所で、穴を広げます。

この商品は、ウエットカーボンなので、トルクスレンチで容易に穴を広げる事が可能です。

その作業が終わると、再度、車体に載せてはわせて行きますが、今度は、トランクフード、テールレンズとのチリ合わせが必要になります。

純正のウイングと違い、ダックテールは一体物です。そのため、純正のようにチリを調整しながらマウントネジを固定出来ない構造から、一通り取り付けしないとチリが有っているかどうか確認が出来ません。

この作業には、そこそこ時間を要しました。

また、純正ウイングについているゴムの緩衝材をスワッピングしますが、ダックテールは、純正ウイングと違って片溝が掘られた穴ではないので、穴を拡大しないと取り付けが困難です。

穴をそれなりに大きく開けてから、緩衝材を付けましたが、それでもゴムが切れてしまいました。

以上から、装着するためには、送られて来た状態の物をそのままポン付け出来るレベルに仕上がっている製品ではありませんでした。

また、取り付けをしてもう1つ気になったのが、ウエットカーボンにボルトオンする構造て取り付けをするので、取り付け面の強度に懸念がありそうな事です。

確かに、肉盛りした所にボルトを止めるので、簡単には割れないとは思うのですが、リフトさせて高速道路を走らせた時に、飛んで行かないのか? 正直気になります。

以上から、TWLカーボンダックテールの出来栄えについて、おおよそ伝わったのではないかと思います。

対抗馬として、ポルシェスパイター純正のダックテールを移植する事も考えられますが、昨年、PCに問い合わせした所、スポイラー交換だけなら、塗装込みで18万円程度の見積もりでした。

しかし、リフトさせるユニットごと交換をしなければならない話を受け、それをすべて移植するとなると、30数万円かかるとの話でした。

しかし、構造を加味して考えると、ボクスタースパイターとの違いは、ウイングの形状とリフト量の違い程度なので、そのままウイングだけ付けられたのではないかと思っています。

PCは、顧客のニーズを顧みないで、そのまま純正ユニットを一体で装着する事を推し進める傾向が非常に強いので、そのまま営業マンの返答を受けるのは、ナンセンスだったりします。

もちろん、部品ごと、ユニットごとで機能を優先すると、ある程度のAssy交換を進める理由も分かるのですが、もう少し顧客ニーズを捉えた営業戦略があっても良いのではないかと思います。

この状況を踏まえて、TWLカーボンダックテールの総評をすると、クリア塗装されている、形状もしっかりしている、カーボン素材である、ダックテールで有りながらもリフト量が大きいなどの外観が得られる事から、12万円の満足感はしっかりと出ているので、付けてみる価値は十分にあるのではないかと思います。

ダックテールを検討されている方は、純正か社外カーボンかの2者選択になると思われます。ぜひ、ご検討の方は、本ブログ及び動画を参考にして見て下さい。

【TWL carbon duck tail 紹介動画】

【純正スポイラー】

fullsizeoutput_1134

【ダックテール装着後の外観】

fullsizeoutput_118e

大林 寿行 View All

H社及びM社ドイツエンジン部品メーカー2社を経て、国内自動車メーカーの実験エンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、H研究所出向中、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」やM社時代大学の研究室との共同研究「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆な日々は続かず、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。情報発信を駆使して、エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「エンスージアストへの道」ブログを立ち上げ、クルマ系記事を執筆。今年からは、クルマ系動画クリエイターとして独立を果たし、新車及びカー用品のレビューを本格的に実施。ブログ記事執筆によって、動画の新車レビューでお届け出来なかった内容を執筆し、クルマのエッセンスをより詳しく発信。また、カー用品では、デシダルルームミラーを始めとした、主に新車購入時に注目される用品を中心に、海外メーカーからタイアップの話を頂きつつ更新中。クルマを通じて、誰もが楽しいカーライフが得られるきっかけづくりを目指します。

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