ホンダステップワゴンスパーダハイブリッド【Anyca(エニカ)カーシェアの実態】

最近、カーシェアが急速に増えつつあることは、ご存知の通りかと思います。
数年前、私が利用していたearthcarというカーシェアのサービスは、パスモを使って、無人の個人間でカーシェアをするサービスを先かげて展開していました。
最近では、Anyca(エニカ)DeNAが運営する個人間で運営するカーシェアサービスが伸びて来ていますが、それには理由があります。
それは、発売したばかりのクルマが、レンタカー会社で借りる半値以下でクルマが借りれてしまうこと。
オーナーカーなので、上級グレードのクルマであるケースも多く、オプション満載のクルマが借りれること。
エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広く扱うポルシェやメルセデスベンツ、BMW、アウディなと言った、主にドイツ勢のクルマであれば、ハイエンドクラスのクルマを手頃な価格で借りたり出来る事が、エニカの魅力と捉えています。
また、借りる側だけでなく、貸す側もクルマとクレジットカードさえ持っていれば、直ぐに運営する事も可能なので、月々の小遣い稼ぎやクルマのローン返済の足しにしたり、カーシェア運営の勉強になるなど、得られるメリットがあります。
しかし、カーシェアを利用する上で、注意しなければならないことがあります。
それは、20代で免許取り立てのドライバーが多かったり、そこそこの年齢に達していても、運転の経験が浅かったり、また、様々なクルマに乗る経験が、これまであまり一般化していなかったことから、瞬時にクルマを乗りこなす経験が不足していたりします。
私も、カーシェアを利用する側であり、運営する側でもあるのですが、今年に入って、雪山に行く需要が増えたことから、シェアの頻度が増えました。
需要があった理由は、ステップワゴンスパーダハイブリッドのミニバンの居住空間と燃費、且つスタッドレスタイヤ装着車だった事で、1月の正月休みは、クルマが手元になく、ほぼフル稼働の状態でした。そんな中、何度かクルマをシェアして気づいた事がありました。
それは、クルマ返却時間に遅れてしまうという事です。
遅れてしまうだけなら、連絡を受ければいいので、大した問題ではないのですが、時間を気にするあまり、当たり前のようにやるべき基本的な事を忘れてしまうのです。
1月にお借り頂いた方は、渋滞の理由から事前に遅れる連絡を受けていました。
しかし、1日保険の延長申請をしないまま、帰って来た事がありました。
2月にお借り頂いた方も同様な理由から、遅れる連絡を受けました。
その方も1日保険の延長申請を怠って、時間外でそのまま運転していました。
何もなく、帰って来れればいいのですが、今回は、運が悪く、交差点の信号無視により、対向車と接触、お互いのクルマは、レッカー移動になるほど、大破してしまいました。
幸い、怪我はほとんどなく、軽傷でしたが、無保険の状態の事故だったので、お借り頂いた方は、事故に遭われた被害者、そして、私のクルマを自腹で修理しなければならなくなってしまいました。
これらの教訓で重要なのは、到着時間が遅れそうなら、必ず1日保険に入っておく事なのですが、何のために入るのか理解する事です。
カーシェアの場合は、あまり来た事のない土地で、地理を理解していないケースで、クルマを借りることが多いと思います。
行きは、安全運転で、精神安定上、いつも通り運転ができると思いますが、帰りは、給油して帰って来なければなりません。
借りた場所を明確に覚えている事が怪しい中、給油場所も探さなければならず、しかも、返却時間が迫っている状況においては、精神的に焦っている不安定な状態が多く、冷静になれない場合がほとんどだったりします。
自分のクルマなら大丈夫でも、カーシェアの場合は、時間が決められていて、且つ給油場所が明確でない事を理解する必要があります。
そのためにも、何かあった時の備えとして、自分のクルマ以上に、保険の必要性を理解して頂き、延長を怠らないで欲しいと思います。
せっかく、お金を費やして、クルマを借りて出かけて来たのに、無駄な時間と労力を費やしていては、本末転倒ですから。
もう一点、頭に入れておいて欲しいことがあります。
それは、今のエニカの保険内容には不足があり、どんなクルマでも300万円までしか保険金が出ない事です。
年々クルマは、値上がる一方で、国産車でも300万円の保証では、充分ではないと言えます。
特に、ハイエンドな輸入車を借りる場合には、多大なるリスクがある事にも、頭の片隅に入れて頂くだけでも、楽しいカーシェアに繋がると思います。
ぜひ、焦らず、基本を忠実に守って頂き、ドライブをお願い致します。



大林 寿行 View All
自動車部品メーカー2社を経て、現在、国内自動車メーカーのエンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」や「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆ではなく、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「ジャーナリストへの道」のFacebook page、ブログを立ち上げ、執筆に向けて記事を更新中。成長社会から成熟社会的へ変わる中、社会的な悩みにフォーカスし、読書や実体験を通じて問題解決に至るテーマとコンテンツ、自ら仕事を開拓出来るような道筋を配信。心と身体の健全化を図り、誰もが本当の自分と幸せを手に入れられる時代のきっかけづくりを目指す。