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ホンダ CR-V、クラリティー PHEV【ホンダ車のロードノイズ低減技術】

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最近のクルマのエンジンは、低燃費志向によりガソリンもディーゼルも回転数が非常に低く抑えられ、実用回転域で最大トルクを発生させるフレキシブルなエンジンになっているクルマがほとんどです。

また、ハイブリットやEVも普及しており、パワーユニットからの振動や騒音レベルが低くなっていることから、車体のロードノイズ低減が各メーカーの急務になっています。

そこで、今回は、メーカーが一般的に用いているロードノイズ低減技術について紹介をします。


ロードノイズには、主に低周波のロードノイズと高周波のロードノイズがありまが、周波数帯により、ノイズを低減する手法が異なります。

低周波のロードノイズは、クルマの足廻り部品(ナックルやサブフレームなど)が、路面、タイヤ、ハブから受ける振動により発生しますが、その周波数は数百Hz程度です。

その周波数が、車内騒音の周波数と共振すると音圧レベルが大きくなり、音が煩いと感じます。

従って、車内騒音と足廻り部品の周波数とを離す事によって、音圧レベルが下がるので、どこの部位のどの部品で高い振動レベルを発しているのかを特定し、その部位の肉厚アップや剛性アップを図る事により、周波数を上昇させることで、ロードノイズを下げる策が取られています。


そして、もう一つが、よく動画でも取り上げている吸音材や遮音材により、音を抑える手法です。

この手法は、高周波のロードノイズを抑える際に取り入れられる手法ですが、フロアーから侵入してくる高周波が全体の60%を締めます。

従って、アンダーフロアーにアンダーパネルとして吸音材を取り付けたり、中間パイプが通るアンダーフロアのトンネル部には、インシュレーターを入れたりして、高周波が発生する部位を重点的にノイズの侵入を抑えています。


そして、残りの40%のノイズは、ドアから侵入する事がわかっています。

その中でも、ドアの水抜きのためのドレンホールからの侵入が40〜60%を締め、ウェザーストリップの末端の隙間からの侵入、ドアのサービスホールを覆うホールシールの隙間からの侵入等が主な侵入ルートとして知られており、昨今のホンダ車には、対策を図られています。

また、ホンダレジェンド、クラリティーハイブリッド、そして今回試乗したCR-Vには、ノイズリデューシングホイールが装着されており、路面凹凸から励起されたタイヤ内部の円環空洞の共鳴により、ホイールが加振されて車内にノイズが入って来るのですが、それを抑えるレゾネーターがホイールに装着されており、ロードノイズの侵入を抑えています。


従って、張物だけでなく、車体の骨格の周波数をコントロールしたり、ホイールからのロードノイズを低減したり、様々な方面から対策を行い、クルマの車内の静粛性を上げています。

しかし、これだけ対策を凝らしても、車種によっては、ロードノイズが耳に入って来ることもまた事実です。

だけれども、ホンダ車は、どんなクルマで有っても、まずは走りを楽しむ事が第一優先であることを考えると、ダイナミクス性能と燃費性能を上手く両立させた上で、価格に見合った静粛性能を果たしていると考えれば、実はそれなりに音が静かなのではないか?と思えて来るのは、自分だけではないように思います。

大林 寿行 View All

自動車部品メーカー2社を経て、現在、国内自動車メーカーのエンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」や「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆ではなく、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「ジャーナリストへの道」のFacebook page、ブログを立ち上げ、執筆に向けて記事を更新中。成長社会から成熟社会的へ変わる中、社会的な悩みにフォーカスし、読書や実体験を通じて問題解決に至るテーマとコンテンツ、自ら仕事を開拓出来るような道筋を配信。心と身体の健全化を図り、誰もが本当の自分と幸せを手に入れられる時代のきっかけづくりを目指す。

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