Skip to content

Ferrari F355 F1 berlinetta 【一番現実的且つお金のかからないクルマ】

Pocket

今回、ポルシェ991.2GT3から急遽フェラーリF355に購入を変更した理由の一つに、この先、値落ちする事が無いことがはっきりとしているクルマだったからです。

もちろん、大のF355ファンである事が前提としてある中で、値落ちしないことがあるので、今回、迷わず購入を決めました。

現在、F355は、6MTとFマチックとで、修理のリスクを敬遠する動きが多少あることから、修理リスクの少ない6MTが多少高値で売られているのが現状だと思われます。

今回、私は縁があって、輸入車販売店の信頼出来る方と出会した事で、そこの販売店で偶々扱っていたF355F1マチックでしたが、購入する事が出来ました。

気になる価格は、98年式のXRシャシー、走行距離2.5万キロのコーンズ物、純正オプションのカーボンバケットシート、F50キャリパー及びローター、伊藤レーシング可変マフラー等の仕様で1300万円。

F1マチックとしては、相場的には少し高めの設定かもしれませんが、走行距離2万キロ台、後期モデル、購入した後の3ヶ月間無制限の保証付きを考えると、十分に相場範囲内でお買い得感があるクルマだと判断しました。

この手のクルマ、特に20年以上経ちつつ残っているクルマは、既に新車では買えないですし、程度の良い個体のクルマも減る一方なので、価格が高騰している傾向にあります。

それは、国産車のNSXしかり、R34GT-Rなども同じ傾向にあります。

F355の相場は、ここ20数年の間の価格の変動は、底値でも大凡1000万円をキープしており、10万キロ近いクルマや事故車で有っても、底値で売られているのが現状です。

従って、しっかりと整備されて完動車であって、不具合が無い状況が維持出来ていて、買った時の程度が維持されていれば、売却する際もほとんど買った金額と変わる事はないので、実はお金がかからない車だったりするわけです。

例外的に、コーンズで売られている98年式6MTベルリネッタの2.45万キロのクルマだと、2480万円の値が付くほどですが、距離を乗ってしまうと、底値の1000万円に近づくであろうと考えられるので、値落ち幅は激しく、あまりお買い得感はないだろうと思われます。

気になる修理費用は、買った当時にタイベルや補機類の交換、クラッチ交換、乗る年数によって異なりますが、これらを全部まとめてやったとしても100万円程度。

プラスα でF1マチックの修理に200万円かかったとしても総額300万円と、一見すると非常に高いコストがかかるように思います。

一般的に値落ちが少ないと言われているポルシェ、そして911 991.2GT3を例に上げると、現在、6MTモデルだと2500万円前後が相場になっています。

しかし、5年後売却することを考えた時、あまり走行距離が伸びていなかったとしても、売却時には、1000万円の値落ちは確実であろうと考えられます。

それは、現在、在庫で溢れている後期GT3RSを見るとよく分かるのですが、その前期型がわずか2〜3年前には4000万円前後で取引されていました。

この数年で、半値以下の2000万円を切る価格で売られており、ポルシェを購入するお得意様は、流石に想定外なRSの急激な価格の下落にびびりを感じ、後期のRSを早期に手放し、在庫が残っている状況だと考えられます。

従って、新しい車は、故障しないから、維持費は対してかからないから買いやすいと思われがちですが、実は、維持費や修理費以上にクルマの目減りで大きな費用が水の泡になる現実があるのです。

F355も1000万円以上のクルマであるため、イニシャルコストは当然かかって来ますが、その後、維持費や修理費を費やすレベルで乗れて、且つ、クルマの価値も下がらないのがF355であるため、生きたお金の使い方が出来ます。

また、次の買い替えにもつなげて行けるので、F355を買うことは、高価なスポーツカーにありがちな、値落ちのストレスから解消されるある一つの有効的なスポーツカーライフを送る手段でもあるのです。

大林 寿行 View All

H社及びM社ドイツエンジン部品メーカー2社を経て、国内自動車メーカーの実験エンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、H研究所出向中、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」やM社時代大学の研究室との共同研究「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆な日々は続かず、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。情報発信を駆使して、エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「エンスージアストへの道」ブログを立ち上げ、クルマ系記事を執筆。今年からは、クルマ系動画クリエイターとして独立を果たし、新車及びカー用品のレビューを本格的に実施。ブログ記事執筆によって、動画の新車レビューでお届け出来なかった内容を執筆し、クルマのエッセンスをより詳しく発信。また、カー用品では、デシダルルームミラーを始めとした、主に新車購入時に注目される用品を中心に、海外メーカーからタイアップの話を頂きつつ更新中。クルマを通じて、誰もが楽しいカーライフが得られるきっかけづくりを目指します。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。