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Ferrari F355 F1 berlinetta【最新のミドシップのハンドリングを持つクルマ】

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一般道、首都高、箱根ターンパイクと走らせて来ましたが、クルマの過渡特性、エンジンの耐久信頼性、F1マチックの操作性等を確認すべく、クルマの負担が比較敵少ない山野哲也ハンドリングクラブのモテギ南コースを走らせてきました。

確認事項をお話する前に、但し書きとして断っておく事があります。

今回は、クローズドコースでクルマを持ち込んだのがはじめてなので、様子見での走行になりました。

エンジン回転は、8500rpmまで回りますが、連続走行をすると右バンク側のラジエーター回りから水蒸気発生?により、リヤサイドガラスとパーテーションガラスが曇る現象、また、不凍液の匂いが外気に漂うようになり、水漏れの疑いが懸念されるため、エンジン回転を落として走行をしました。

また、ブレーキローターを交換したばかりで、摺動面に加工痕が残っている状態、且つ熱が入っていない状態なので、ブレーキに急激な熱を入れないよう、普段よりも少し手前でブレーキングして走行をしました。

これらを考慮した上でのクルマの過渡特性は、インラインキープのヘアピンのコーナーでは、フロントタイヤのグリップが逃げてアンダーステアになる事が有りません。

かっといって、リヤタイヤのグリップもまったく逃げる事がなく、旋回中でも前後共に強靭なグリップをしながら、多少フロントタイヤのグリップが強く、巻き込んで走行してくれます。

そのため、コーナーリング時の走りに切れがあり、コーナーリング速度が高く、且つスタビリティーも高く、速くて安心なクルマである事が分かりました。

ヘヤピンでブレーキを残して進入するセクションでも、フロントのグリップがしっかりしているので、クルマがしっかりと巻き込んで旋回して行きます。

その時のクリップまでのリヤの向きの変わり方は、同じミドシップの981ボクスターGTSよりも動きが速いため、ステアリングを切り込んでから戻すタイミングが速く、戻すタイミングが遅れると挙動が乱れて、速く走らせる事が出来ません。

エンジンの耐久信頼性は、冒頭で書いた通り、冷却系に爆弾を抱えていそうな症状が観られました。

一般道、高速道路、箱根ターンパイクなどでは出なかった事が、連続的にエンジン回転を上げて、熱負荷をかけて走行するような場所では変化が起きました。

今の所、普通に走る上では、全く問題は出ませんが、全開走行をするのであれば、右バンク側のラジエーター交換が、今後必要になるかも知れません。

F1マチックの特性は、南コースで走る上でも、まったく通常の6MTとハンデが見当たりません。

むしろ、シフトミスをすることが無いので、シンクロを破損させたり、速く走る場合においてメリットがありそうですし、ヒール&トーもクラッチを踏むことを考えなくてもよく、よりブレーキングに集中しながら、アクセルペダルを煽る事が出来るので、安定して減速しながらシフトダウンが出来る事もメリットになりそうです。

また、この時代のクルマは、ABSユニットが今のクルマみたいに緻密にコントロールが出来ないので、コンクリート上の轍で、タイヤがグリップして、突然浮いてみたいな、激しくミューが変わる路面状態にかかるとブレーキが一瞬ロックしてしまいます。

この時、F1マチックは、駆動系保護のためにニュートラルに変わってくれたりもするので、機能性及び信頼性が高く、今回の走行でも不具合は一度も出なかったので、耐久性もそこそこあることを確認出来ました。

今回、何より面白ないなと思ったことは、981ボクスターGTSと似たような、ミドシップで有りながら、FRのような走りをするクルマで有ることが分かりました。

フェラーリは、量産ミドシップカーを作り続けるスポーツカーメーカーであり、本来あるべきミドシップカーのハンドリングを既に355から兼ね備えていた事になります。

もう一台、同じ世代のミドシップマシンとしてNSXtypeSとの違いで言うと、このクルマのハンドリングは、355やボクスターGTSよりも少し古めのハンドリングを持つクルマで有ることも分かりました。

355やボクスターがFRのような俊敏なハンドリングを持っているとするなら、NSXは、911カレラのRRのようなリヤ寄りの、リヤの動きが重たいハンドリングを持っています。

ミドシップの正常進化は、現代のミドシップマシーンのケイマンやボクスターが持つFRのような走りであると仮定すると、NSXの走りは、些かRRのハンドリングを持ったクルマだったのだと気づく事が出来ました。

あたかも991から992へ移り変わったかのような、911よりもケイマン・ボクスターのハンドリングを正当化するような、そういった風潮がスポーツカー本来のハンドリングとするならば、355は最新のミドシップマシンのハンドリングを持つクルマと言えそうです。

そこに気づけた事が、今回何より走らせてみて得られた収穫でした。

大林 寿行 View All

自動車部品メーカー2社を経て、現在、国内自動車メーカーのエンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」や「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆ではなく、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「ジャーナリストへの道」のFacebook page、ブログを立ち上げ、執筆に向けて記事を更新中。成長社会から成熟社会的へ変わる中、社会的な悩みにフォーカスし、読書や実体験を通じて問題解決に至るテーマとコンテンツ、自ら仕事を開拓出来るような道筋を配信。心と身体の健全化を図り、誰もが本当の自分と幸せを手に入れられる時代のきっかけづくりを目指す。

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