NISSAN R34 Skyline GT-R【憧れの最終型R34 GT-Rに乗れた!】

スカイラインGT-Rとしては、最終型のR34GT-Rですが、このクルマをしばらく預かる貴重な機会を頂く事になりました。
実は、中学の時R32GT-Rを見て、それ以来スカイラインGT-Rの事しか頭に無いくらい、一目惚れしたクルマだったのですが、それから今まで、一度もスカイラインというクルマに乗る機会が有りませんでした。
それは、スカイラインGT-Rの競合車として、いつも速さを競っていたホンダNSXを先に知ってしまったからです。
それ以来、ピュアスポーツカー志向に移り変わり、エンジンはNAエンジン、駆動方式はリヤエンジンリヤ駆動、車重は1400kg台まで、トランスミッションはMTなどなど、今まで、様々なクルマに乗ってきて、理想的なスポーツカーの条件を自分なりに確立して来ました。
そんな中、スカイラインGT-Rは、私が考えるスポーツカーの条件に入らないクルマとなってしまい、このクルマからどんどん遠のいていく一方でした。
しかし、少年の頃憧れたドリームカーへの想いは、心の深い所に残り、死ぬまで無くなる事は有りません。
40歳を過ぎてからの最近は、90年代の学生時代に憧れていたクルマに興味を持つようになり、フェラーリF355を手にした事をきっかけに、ポルシェ964turboを乗ってみたりしつつ、縁がありR34スカイラインGT-Rと出会う事になりました。
クルマは、タイヤ・ホイール、マフラー以外はノーマルですが、既に新車から20年以上が経ち、現代のクルマと比較をすると正直物足なりなさはあります。
しかし、99年までの競合車の走りを知る人間として、このクルマの走りを見てみると、非常に乗りやすく、安心して走れるクルマで有ることがよく分かりました。
GT-Rと言えば、チューニングカーとしての速さが先行しており、クルマの走りに荒々しさやレーシー感がイメージとしてありますが、あくまでもノーマルは、優しいクルマで有ることがよく分かりました。
また、日本人が作ったクルマの象徴でもある、クルマの乗りやすさがしっかりとあり、日本車のNSXと同じ印象を受けたことも新たな知見になりました。
速いクルマを求めるだけなら、クルマの乗りやすさは、非常に重要なファクターになってきます。
まさに「安全無くして、速さ無し。」で、安全の無い速さを求める事は、人間が乗る以上考えられません。
乗りやすさは、安全にも直結してくるので、純粋な速さを求める最終兵器として、GT-Rというクルマは、世界一安全で速いクルマだったため、最適なクルマだったのかも知れないと改めて感じ取る事が出来ました。





大林 寿行 View All
自動車部品メーカー2社を経て、現在、国内自動車メーカーのエンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」や「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆ではなく、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「ジャーナリストへの道」のFacebook page、ブログを立ち上げ、執筆に向けて記事を更新中。成長社会から成熟社会的へ変わる中、社会的な悩みにフォーカスし、読書や実体験を通じて問題解決に至るテーマとコンテンツ、自ら仕事を開拓出来るような道筋を配信。心と身体の健全化を図り、誰もが本当の自分と幸せを手に入れられる時代のきっかけづくりを目指す。