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ホンダ フィット e:HEV【上質且つHマークの走りを引き継いだスモールカー】

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先週、先々週とフィットのe:HEVそして1.3Lガソリン車を高速道路、一般道を走って、試乗インプレションをさせて頂きました。

今回のクルマのコンセプトである4つのモチーフ、走りる心地よさ、座る心地よさ、乗り心地のよさ、そして使い心地のよさと、これらを両立するために生まれたクルマであるので、先代よりもクルマの性格が穏やかになった事が上げられています。

実際、走らせて見てどうなのか? ホンダ車独特のキビキビとしたシャープで応答性の高いクルマの操作性は健在なのか?ホンダファンとしては、気になるところです。

結論から話すと、先代モデル以上に走りがホットになった印象が、e:HEV及びガソリンモデル共に持っている事が、走らせて見て分かったことです。

クルマの車重は、およそ1200kg、ガソリン車は、e:HEVに対して-100kgの車重の1100kgと、実は、昔のスポーツシビック SIR 1.6Lの1080kgと、ボディー剛性や安全を確保しながらも20kg程度しか重さが変わっていません。

現代のクルマは、どんどん装備が追加されて重くなる一方で、フィットは、30年以上前のホットハッチとほとんど重さが変わっておらず、そこに走りの拘りが感じられます。

真っ直ぐ走っていると、ボディー剛性、サスペンションの取り付け剛性が高いが故に、ノイズ、バイブレーション、ハーシュネスをまるで感じない走りを提供してくれます。

これは、まさに、一昔前の欧州メーカーのスポーツセダンに乗っているかのような乗り味がしっかりと有り、上質且つ穏やか、そして乗り心地の良さに直結している要素になっています。

そして、上質且つ穏やかな室内空間からはイメージ出来ない程、コーナーセクションに差し掛かると、二面性を持つかのように、フロントノーズがステアリングを切った方向にクルマが巻き込んで、俊敏且つ何事も無かったかのようにコーナーリングしてくれる様に驚きと喜びを感じてしまいました。

高速道路の走りの印象の動画で、高速道路のJCTで旋回するシーンを見てもらえれば、コーナーリング中の楽しさが伝わるかと思います。

コーナーリング中に驚きを感じたのは、現行のホンダ車は、どのクルマもそうですが、サスペンションの極微低速領域の減衰の立ち上がり方を出来るだけ緩やかにすることによって、低速域でのクルマの乗り心地のマイルドさを出しています。

そして、中速、高速域、所謂、ピストン速度が上がるにつれて、減衰力を立ち上げて、クルマのロードホールディングを確保して、安定性を出している訳ですが、昨今のホンダ車は、特に足廻りが気持ち良いほど素晴らしい出来になっています。

それが、このフィットでもしっかりと継承されていて、とにかく、JCTのヘアピンのコーナー進入時のクルマの挙動がフラットで、安定しすぎています(笑)

そして、そのフラットライド感は、左コーナーから右コーナーに向きを変える時でも健在で、どこでステアリングを切り替えしたのか分からない程、挙動が安定しています。

そして、極めつけが、クルマのダイナミック性能時の挙動が、従来のFF車は、フロント寄りではありますが、今回のフィットは、ドライバーの中心軸後方まで荷重が移動し、あたかもフロントタイヤの上に乗って旋回しているようなハンドリングで、まさに前後のタイヤがドライバーの一身一体となって旋回する様が、はっきりとハンドリングに現れていることに驚きとクルマの走りの新しさを感じました。

ここまで走りが洗練されて、あたかもFRのスープラで感じた、タイヤとの接地感の融合による切れのある走りが、いつまでもJCT のコーナーを走っていたくなる、そんなHマークがついた相応しいクルマに鳴っていることが、自分としては、もっともお伝えしたいトピックスでした。

試乗コースで、JCTのようなヘアピン区間が走れると良いのですが、走れたとしたら、きっとホンダファンや走りを求める方でしたら、きっと欲しくなる一台になるはずです。

ぜひ一度、積極的にクルマを買う事を検討するから、高速道路を走らせてくれと営業マンに伝えて見て下さい(笑)

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大林 寿行 View All

H社及びM社ドイツエンジン部品メーカー2社を経て、国内自動車メーカーの実験エンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、H研究所出向中、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」やM社時代大学の研究室との共同研究「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆な日々は続かず、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。情報発信を駆使して、エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「エンスージアストへの道」ブログを立ち上げ、クルマ系記事を執筆。今年からは、クルマ系動画クリエイターとして独立を果たし、新車及びカー用品のレビューを本格的に実施。ブログ記事執筆によって、動画の新車レビューでお届け出来なかった内容を執筆し、クルマのエッセンスをより詳しく発信。また、カー用品では、デシダルルームミラーを始めとした、主に新車購入時に注目される用品を中心に、海外メーカーからタイアップの話を頂きつつ更新中。クルマを通じて、誰もが楽しいカーライフが得られるきっかけづくりを目指します。

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