Skip to content

Honda NSX typeS 【HondaらしいNSXの最大の魅力】

Pocket

90年代は、日本のスポーツカーは、280ps規制の中で、個々のメーカーでクルマの速さを競っていた時代が有りましたが、ピュアスポーツカーとして、最もライバル的存在がNSXとF355でした。

その当時、スポーツカーとしての強烈なインパクトは、今でも忘れる事は有りませんし、私のクルマ生活の中で、この2台のクルマに乗れた事をどんなクルマに乗ったとしても、それ以上の喜びと誇りに思う事は無いでしょう。

動画では、NSXと355F1が揃う時に、各々の車両の違いや走りの違いについて、是非とも比較をしたいと思っていました。

改めて355と比べ、NSXの魅力とは何かを明らかにしたいと思います。

人間中心のコンセプトで開発されたNSXは、日本のスポーツカーとしては、フェラーリを代表するスーパースポーツのフォルムを持ちながらも、乗用車と変わらない乗りやすいクルマである事が特徴且つ魅力の一つです。

当たり前だと思われるでしょうが、ポルシェやフェラーリに乗ってこそ、このNSXの乗りやすさをはじめて肌で感じて理解する事が出来ました。

特に、乗りやすいと感じたのが、パーキングで車庫入れした時でした。

テレスコ、チルト機構は、この時代のクルマでは、当たり前のように付いていませんでしたが、NSXは、初期型から付いていることに驚きがあります。

また、無段階で調整が出来るシートポジション、フルバケで有っても、無段階の電動シートレールが装着される徹底ぶりです。

それと相まって、フロントガラスの広さ、ダッシュボードの低さ、左右の窓ガラスから上から下に向かってクルマの状態を見渡せるシート位置の高さ、サイズ感の掴みやすいナローフォルム、平らなパーテーションガラスと視界を妨げる事のないガラス製のエンジンフードが備わっています。

それにより驚くほどクルマの取り回しの良さが実現されており、スーパースポーツのフォルムと乗用車と同等のドライビングのし易さが両立された、唯一のスーパースポーツカーがこの初代NSXです。

2005年当時、NSXを所有していた頃は、まったく、細部の仕様の意味も分からないまま、ただカッコ良さと和製スーパースポーツの誇りを持ちながら乗っていました。

月日が立ち、ポルシェやフェラーリの存在を知るようになり、ポルシェとの比較では、走りの物足りなさを感じ、フェラーリとの比較では、スーパーカーとしてのデザインの物足りなさを感じるようになりました。

しかし、こうやって改めて、ポルシェ・フェラーリを知り、NSXに改めて乗ってみると、物足りなさとの引き換えは、乗用車並の乗りやすさを持たせたからだったのだと、やっと今になって理解出来るようになったのです。

走りの退屈さは、日本メーカー独特の周りのの目を気にする協調性体質から生まれていることを感じるし、デザインの物足りなさの一部の要因もそこから生まれています。

具体的な走りの退屈さとは、エンジンサウンド、音量、音色だったり、デザインの物足りなさの一部とは、上層部の指示で後付されたというトランクだったりします。

そして、乗用車と変わらないクルマの乗りやすさを両立して仕上がったデザインは、あえて根拠のある造形になっているので、それは、NSXの個性に当たります。

だからと言って、日常の走行では、退屈さを感じる走りと乗りやすさ重視のデザインを持たせたクルマと、退屈しない走りを持っていて、乗りにくくても妥協の無いデザインを持たせたクルマとでは、やはり、後者に魅力があるのが私なりの正直な感想です。

そうは言うものの、人間尊重を基軸に、クルマの開発を煮詰める前に、人間がクルマを操作する事を第一前提に趣をおいて生まれたNSXだからこそ、ホンダファンは、NSXに最大の魅力を感じる事が出来るとも思うのです。

スーパースポーツで有りながらも、人の目を気にせず、乗用車と同じ感覚で乗れるクルマ、それがNSXの最大の魅力であると言っていいのではないでしょうか。

Honda NSX再生リスト

大林 寿行 View All

自動車部品メーカー2社を経て、現在、国内自動車メーカーのエンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」や「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆ではなく、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「ジャーナリストへの道」のFacebook page、ブログを立ち上げ、執筆に向けて記事を更新中。成長社会から成熟社会的へ変わる中、社会的な悩みにフォーカスし、読書や実体験を通じて問題解決に至るテーマとコンテンツ、自ら仕事を開拓出来るような道筋を配信。心と身体の健全化を図り、誰もが本当の自分と幸せを手に入れられる時代のきっかけづくりを目指す。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。