Skip to content

Ferrari F355 オルタネータープーリーの磨耗状況から観る対策品の意味について

Pocket

先日、オルタネータープーリーの修理を行い、プーリー側の分解及び分析が済んでいなかったので、嵌っていたアウターレースを取り外しました。

分析結果は、特に摩耗は進んでいませんでした。

ティウエストさんでは、摩耗が進んで交換する事例が出されていた事と、それに伴う?対策品扱いとして、HILL Engnneringのプーリーが出ていたので、何に対して対策されているの物なのかを掴めないかと思い確認をしてみました。

結果的には、何が対策されているのか、目視上だけでは良く分かりませんでした。

一点だけ分かった事は、車両に付いていた純正プーリーを再利用すれば、2万円を出してHILL Engnneringのプーリーを買う必要が無かった事が皮肉にも分かりました。。

ただ、今回のトラブルの事例だけで言えば、SKF製ベアリングに充填されているグリス切れによるベアリングガイド破損で有る事は間違いないので、プーリーの仕様が密接に関係していない事が言えそうです。

一方で、ベアリングが先に破損しなかった場合は、ティウエストさんの事例のように、プーリーとベアリングが嵌る内周部の摩耗が出ていたかも知れないので、それに対して、嵌合公差が見直された仕様になっていたのかも知れません。

一点だけ目視上で判断出来る所は、スナップリングの耳の先端の部分で、Rが付いていたのが、エッジに仕様変更されているので、プーリーがベアリングから脱落する対策を施していたのが、このHILL Enginneringの対策品プーリーだったのかも知りません。

これが事実であるかどうか定かでは無いにしても、今回、ベアリング破損によるプーリー脱落と、プーリー内周の摩耗によるプーリー脱落の2タイプのトラブル事例がオルタネータープーリーにあるという事が、今回はっきりしたと言えそうです。

従って、HILL Engnneringのプーリーに、先日紹介したティキソグリス充填により、この2つのトラブルが改善されれば、今回の事例は、意義のあるトラブルだったと言えるのではないかと考えています。

オルタネータープーリーの駆動

大林 寿行 View All

H社及びM社ドイツエンジン部品メーカー2社を経て、国内自動車メーカーの実験エンジニアに従事。主にクルマのエンジン耐久信頼性実験とその研究に携わる。研究においては、H研究所出向中、エンジン内部の要素研究に着手。自動車技術会、SAEへ研究論文を発表し、「ピストンピン打音発生時の潤滑挙動可視化」やM社時代大学の研究室との共同研究「ディーゼル用スチールピストンの摩擦力と特性とスラップ振動の関係」などがある。また、「内燃機関のピストン構造」で特許を出願。しかし、順風満帆な日々は続かず、うつ病を患うことになり、これからの仕事の仕方について真剣に向き合う。情報発信を駆使して、エンジニアからジャーナリストへの転身を見据え、「エンスージアストへの道」ブログを立ち上げ、クルマ系記事を執筆。今年からは、クルマ系動画クリエイターとして独立を果たし、新車及びカー用品のレビューを本格的に実施。ブログ記事執筆によって、動画の新車レビューでお届け出来なかった内容を執筆し、クルマのエッセンスをより詳しく発信。また、カー用品では、デシダルルームミラーを始めとした、主に新車購入時に注目される用品を中心に、海外メーカーからタイアップの話を頂きつつ更新中。クルマを通じて、誰もが楽しいカーライフが得られるきっかけづくりを目指します。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。